眼精疲労について

眼精疲労とは

目を使う仕事がとても多い世の中です。目の疲労が著しく強い場合、いくら休息しても疲労が十分回復せず、仕事をしていないときでも眼のかすみや痛み、頭痛などが生じたり、肩凝り、胃の不快感、全身のだるさなどを自覚するようになります。

こういった症状を「眼精疲労症候群」と呼び、診断にあたっては眼科的検査のほか、全身疾患の有無などの検査も必要とされます。

一般的には『眼に特別な疾患がなく疲労感、眼痛、頭痛、肩凝り等、種々の症状をきたすもの』を眼精疲労と呼んでいます。こういった症状を「眼精疲労症候群」と呼び、診断にあたっては眼科的検査のほか、全身疾患の有無などの検査も必要とされます。

この様な症状がみなさんに注目されはじめたのは、この10年のことです。コンピューターが職場だけではなく、家庭内にも普及しはじめたことと決して無縁ではありません。けれども、こういった事態に直面したとき、わたしたち眼科医は適切な処置の方法をもたず、患者さんに満足してもらうことができませんでした。

日本の人口約1億3千万人のうち、およそ8千万人の方は、少なからず眼精疲労を体験しており、そのうちの僅かな人たちだけが、眼科に足を運んで、ビタミンの点眼及び内服の投与をうけました。しかし、その効果は決してかんばしいものではありませんでした。

わたしはある会社の企業検診をおこない、その際、多くのOL、サラリーマンの方々が会社に入って以降、視力低下及び眼痛、肩凝り、頭痛に悩まされはじめたということを知りました。そして、それらの症状を訴える人たちの数が、全体の80%以上にも達すると知ったとき、わたしは本格的に「眼精疲労」の治療に取り組もうと考えました。

当時、わたしは、たくさんの文献に目を通してみたのですが、残念ながら具体的な治療法に言及しているものは見つかりませんでした。

そこでわたしは眼精疲労の適切な治療方法を確立することこそが、医療の最前線に位置する眼科開業医の使命だと感じるに至り、独自の治療法開発を目指して日夜、努力にはげむこととなったのです。

治療法の基本は、眼精疲労によって減退した調節力の回復、メンタルヘルスケアー、ペインクリニックの三本柱とし、一回の治療時間を約30分に設定しました。そして、治療内容の検討と並行して治療室の造作にも工夫を凝らす必要があると考え、人間の五感(視覚、嗅覚、触覚、聴覚、味覚)を刺激して、リラクゼイションできる新しい治療室の開発に取り組んだのです。

眼精疲労治療の上手な受け方

目の疲れによる、

・充血
・眼痛
・眩しくて涙が出る
・目瞼のケイレン
・肩こり
・頭痛
・ストレス
・眼瞼下垂

などの症状に対しては、
週に2~3回の治療を受けると効果が期待できます。

20~30代

20~30代の人の眼精疲労については、睡眠によりある程度、機能回復も認められますが、調節機能の回復にはよりすぐれた効果を示しますので、疲れを感じたらすぐ治療を受けて下さい。週に何回でも結構です。

40~50代

40~50歳の老眼鏡使用においても初期の場合、近点調節回復には、効果がバツグンですので定期的に(週2回程度)は、治療を受けて下さい。

眼精疲労治療後について

当院では「眼精疲労治療」による効果を近点視力の回復度測定器(イリスコーダー)で確認できます。